このような悩みを解決するための記事を書きました。
ウェブサイトを運営する上で、アクセス速度はとても大事です。
エックスサーバーを使っているなら、標準装備の高速化設定をすることでユーザー体験が良くなり、検索エンジンの評価も上がります。
さらに、エックスサーバーの高速化設定は特別な技術知識がなくても利用できるため、初心者さんでも安心です。
本記事では、エックスサーバーを使った高速化の基本についてわかりやすく解説をします。
ウェブサイトの表示速度が遅くて悩むブロガーさんは多いですが、サイトの速度は訪問者の印象とSEO評価を左右します。
この記事を読むことで、具体的な設定手順とその効果を理解し、サイトパフォーマンスを劇的に改善する方法を学べます。
さっそく読み進めて、エックスサーバーで高速なウェブサイトを手に入れましょう!
エックスサーバーでの高速化ではなくWordPressでの高速化方法はこちらの記事を参考にしてください。
エックスサーバーの高速化について
エックスサーバーは、日本国内で人気の高いレンタルサーバーサービスであり、高速で安定したパフォーマンスを提供しています。
そんなエックスサーバーには、高速化のために幾つかの機能と仕様が組み込まれています。
ここでは、エックスサーバーを使った高速化機能についてわかりやすく説明します。
Xアクセラレータ(エックスアクセラレータ)での高速化について
Xアクセラレータは、エックスサーバーが提供するウェブサイトの表示速度を向上させるための機能です。
この機能を利用することで、静的ファイルのキャッシュ利用やPHPプログラムの高速化が可能になり、サイトのパフォーマンスを大幅に改善することができます。
現在、「Xアクセラレータ」には、従来の「Xアクセラレータ Ver.1」と新しい「Xアクセラレータ Ver.2」の二つのバージョンがあります。
「Xアクセラレータ」はWebサイトを高速・安定化させるための機能です。
設定は以下のいずれかからお選びいただけます。エックスサーバー「Xアクセラレータについて」
- Xアクセラレータ Ver.1 … 静的ファイルの高速化(キャッシュ)
- Xアクセラレータ Ver.2 … 静的ファイルの高速化(キャッシュ)+PHPプログラムの高速化
Xアクセラレータ Ver.1とXアクセラレータ Ver.2には、それぞれ異なる機能が含まれています。
以下に、それぞれのバージョンの違いと推奨される利用方法について分かりやすく説明します。
Xアクセラレータ Ver.1とXアクセラレータ Ver.2
Xアクセラレータ Ver.1
- 静的ファイルのキャッシュ
- Ver.1では、画像、CSS、JavaScriptなどの静的ファイルがサーバー上にキャッシュされます。
- キャッシュにより、これらのファイルの読み込みが高速化され、サイト全体の表示速度が向上します。
Xアクセラレータ Ver.2
- 静的ファイルのキャッシュに加え、PHPプログラムの高速化
- Ver.2では、静的ファイルのキャッシュに加えて、PHPプログラムの処理速度も高速化されます。
- この高速化により、PHPの処理速度が最大で20倍、WordPressの処理速度が最大で10倍に向上するという結果が報告されています。
WordPressを利用している場合は、「Xアクセラレータ Ver.2」を利用することを強く推奨します。動的なコンテンツの処理速度が大幅に改善されるため、サイトのパフォーマンスが飛躍的に向上します。
ただ、エックスサーバーではデフォルトの設定で「XアクセラレータVer.2」が選択されていますので、特に作業は必要ありません。
Xアクセラレータ(エックスアクセラレータ)のデメリットと注意点
Xアクセラレータを利用することで、多くのメリットがある一方で、注意しなければならないデメリットや注意点もあります。
まず、キャッシュが最新の状態を反映していない場合、ユーザーに古い情報が表示されてしまう可能性があります。
この点については、適切にキャッシュの更新を行うことで対応することができます。
ただ、最新情報を常に表示させたい場合はXアクセラレータはオフがおすすめです。
高速化のために行う設定変更は、必ずバックアップを取ってから進めるようにしましょう。
万が一の際にも、直ちに元の状態に戻せるようにしておくことが不可欠です。
エックスサーバーで提供されているXアクセラレータの機能は、高速化を目指すためには非常に効果的ですが、その利用にはきちんとした理解と注意が必要です。
効果を最大限に引き出し、サイトを安全に保つためにも、正しい設定と適切な管理を心掛けることが重要です。
サーバーキャッシュ設定による高速化
サーバーキャッシュ設定を有効にすることで、サーバー上に全てのファイルのキャッシュが作成されます。
「Xアクセラレータ」機能が、このサーバーキャッシュの主要なツールです。
ですので、サーバーキャッシュを有効化すると、Xアクセラレータも自動で有効化されます。
サーバーキャッシュ設定を行うと、以下のファイル(拡張子)が2分間キャッシュされます。
.css .js .jpeg .jpg .gif .png .svg .svgz .wbmp .webp .ico .jng .bmp .3gpp .3gp .ts .mp4 .mpeg .mpg .mov .webm .flv .m4v .mng .asx .asf .wmv .avi .mid .midi .kar .mp3 .ogg .m4a .ra .woff .woff2 .ttf .otf .eot
これらのファイル以外は、1分間キャッシュされます。
サーバーキャッシュ設定を行うことで、Webサイトの表示速度や同時アクセス数を大幅に向上させることができます。
キャッシュは、一度生成されたページを再利用し、データベースへの問い合わせを削減できるため、回線が混雑している場合やサーバーへの負荷が高い場合でも、迅速にページを表示することが可能になります。
エックスサーバーでは、デフォルトの設定でサーバーキャッシュはONになっています。
基本的には、設定作業は不要です。
ブラウザキャッシュ設定
ブラウザキャッシュは、ウェブサイトを表示する際に、画像やCSSファイル、JavaScriptファイルなどを一時的にブラウザに保存する仕組みです。
これにより、次回同じページにアクセスしたときに、ブラウザが保存したファイルを使うので、ページの読み込みが速くなります。
ブラウザキャッシュの設定をうまく行うことは、エックスサーバー上でウェブサイトを高速化する上で欠かせないポイントです。
適切な設定によってページの読み込み時間を大幅に減らし、ユーザー体験を飛躍的に改善する効果があります。
また、サーバーへの不要なリクエストが減少するため、サーバーの負荷軽減にもつながり、リソースをうまく活用することで更なる高速化が見込めるのです。
エックスサーバーでは、デフォルトの設定でサーバーキャッシュはONになっています。
基本的には、設定作業は不要です。
XPageSpeedを使ったエックスサーバーの高速化設定
XPageSpeedは、エックスサーバーが提供するサイト高速化機能の一つです。
この機能を利用することで、サイトの読み込み速度を向上させ、ユーザー体験を改善することができます。
以下に、XPageSpeedの設定方法と具体的な操作手順をわかりやすく解説します。
1. XPageSpeedとは
XPageSpeedは、Googleが開発した「PageSpeed Module」を基にしたエックスサーバーの高速化機能。
この機能は、ウェブページのリソース(画像、JavaScript、CSSなど)を自動的に最適化し、ページの読み込み時間を短縮します。
2. XPageSpeedの主な機能
- 画像の圧縮: 画像ファイルを自動的に圧縮し、ファイルサイズを小さくします。
- CSSとJavaScriptの最適化: CSSとJavaScriptのコードを圧縮し、ページの読み込み速度を向上させます。
- CSSファイル、JavaScriptファイル、画像ファイルのキャッシュ有効期間の延長: これらのファイルがブラウザに長期間保存され、再訪問時の読み込みが速くなります。
3. XPageSpeedの設定方法
エックスサーバーのサーバーパネルから「XPageSpeed設定」をクリックします。
設定するドメインを選択します。
XPageSpeed設定が開きますので、設定項目を全てONに変更し、「確認画面に進む」をクリックします。
確認画面が開きますので、内容に問題がなかったら「変更する」をクリックします。
以上が、XPageSpeedの設定方法です。
JavaScriptの最適化や遅延読み込みは、サイトの表示に影響を及ぼし、レイアウトの崩れなどが発生することもあります。
表示が崩れてしまった時は、設定を無効にしたら戻ります。
エックスサーバーの高速化の利点
ウェブサイトの表示速度を上げることで得られる主な利点は以下の通りです。
- ユーザー満足度の向上:ページの読み込みが速いと、ユーザーはストレスを感じずにサイトを閲覧できます。これにより、サイトへの滞在時間が長くなり、再訪率も向上します。
- 検索エンジンの評価向上:Googleなどの検索エンジンはページスピードをランキングの要因の一つにしています。高速なサイトは検索結果で上位に表示されやすくなり、結果としてアクセス数が増えます。
- コンバージョン率の向上:サイトの速度が速いと、ユーザーが商品を購入したり問い合わせを行ったりする確率が高まります。これにより、売上や問い合わせ数の増加が期待できます。
エックスサーバーの高速化設定前に確認すべきポイント
ウェブサイトを管理する上で、サーバーの速度はユーザーの満足度に大きな影響を与えます。
エックスサーバーを使ってサイトを高速化するには、いくつかのポイントを確認することが大切です。
サイトのトラフィック量とCMSの要求仕様
まず、現在のサイトの訪問者数を確認しましょう。
訪問者が多い場合は、高性能なサーバープランを選ぶ必要があります。
使用しているコンテンツ管理システム(CMS)の必要なサーバースペックも確認します。
CMSの動作に必要な条件を満たしているかチェックすることが重要です。
現在のページスピード評価方法
ウェブサイトのページスピードを評価する方法はいくつか存在しますが、主要なツールとしてGoogleが提供する「PageSpeed Insights」があります。
このツールを使用することで、パフォーマンスのスコアだけでなく、具体的な改善点を知ることができます。
他にも、実際にユーザーが体感するロードタイムを計測するための「WebPageTest」のようなサービスもあり、ブラウザの種類やデバイス、接続速度など様々な条件をカスタマイズしてテストを行うことが可能です。
これらのツールを用いて現在のページスピードを正確に把握し、そこから高速化に向けた施策を立てていくことが重要なステップとなります。
高速化に向けた前提作業と注意点
エックスサーバーで高速化を始める前に、いくつか準備が必要です。
まず、サイトのバックアップを取っておきましょう。
次に、使っていないプラグインやデータを削除して、サーバーの負荷を減らします。
設定を変更する際は、テスト環境で確認することが大切です。
設定がうまくいかないと、サイトが正常に動かなくなることがあります。
また、最新のセキュリティ対策を講じて、サイトを安全に保つことも忘れないようにしましょう
エックスサーバーでのPHPバージョンアップでの高速化
エックスサーパーでのサイト高速化には、PHPのバージョンを最新に保つことも大きく影響します。
PHPはWordPressをはじめとする多くのCMSで使われているプログラム言語であり、その処理速度はサイトの応答時間に直結します。
古いバージョンのPHPを使用していると、セキュリティリスクが高まるだけでなく、処理速度も遅くなりがちです。
新しいバージョンのPHPは、パフォーマンスの向上が図られているため、エックスサーバーの管理パネルからPHPのバージョンをアップデートすることが大事です。
そうすることで、サイト全体の速度向上に寄与することが期待できます。
定期的なアップデートは、高速化だけでなく、安定した動作を保ちながら、安全性やパフォーマンスの向上も図ることができる重要事項です。
PHPのバージョンは「推奨」と記載されているバージョンを使用することをお勧めします。推奨バージョンは、最新のセキュリティアップデートや機能を備えており、通常は最も安定した動作が期待できます。
ただし、推奨バージョンに変更した際に、稀にサイト表示や動作に影響が出ることがあります。そのような場合は、推奨バージョンの一つ前のバージョンに戻して様子を見ると良いでしょう。
エックスサーバーでのPHPバージョンアップ方法
エックスサーバーのサーバーパネルにログインします。
サーバーパネルへのログインです。エックスサーバーアカウントではありません。
サーバーパネルにログインしたら、下にスクロールさせて、「PHP Ver.切替」をクリックしてください。
ドメイン選択画面が開きますので、PHPバージョンアップしたいドメイン名を見つけて「選択する」をクリックします。
対象ドメインにPHPバージョン切替をするドメイン名が表示されているのを確認して、変更後のバージョンのプルダウンを表示させます。
プルダウンが表示されたら、推奨されているPHPバージョンを選択しましょう。
2024年6月現在の推奨PHPバージョンは、PHP8.1になります。
PHPバージョンを選んだら、「変更」をクリックします。
「変更しました」という表示になったら、PHP切替は完了です♪
PHPバージョンを変更したら、必ずワードプレスのサイトがちゃんと表示されるかを確認しましょう。
HPを変更をしたことで、動きがおかしくなったり、表示がおかしくなることがあります。その際は、PHPバージョンを元に戻してみて表示や動きを確認してみてくださ、
エックスサーバーのJIT導入による高速化
エックスサーバーには、PHP8.0より追加になった「OPcache」の拡張機能JITがあります。
エックスサーバーでのウェブサイト速度向上を目指すにあたり、JIT(Just-In-Timeコンパイル)の導入は重要な要素の一つです。
PHP8.0より追加された「OPcache」の拡張機能です。
エックスサーバー「JITについて」
サーバーで利用しているCPUが理解しやすい状態でキャッシュをしておき、
次回以降、同じPHPにアクセスがあった際にキャッシュを利用することで、
PHP実行時のCPU負荷の軽減やPHPの大幅な高速化を図るPHPの拡張モジュールです。
JITは、実行時にコードの最適化することで、スクリプト言語の実行速度を飛躍的に向上させる技術です。
特にPHP7.4以降に導入されたこの機能は、エックスサーバーを含む多くのホスティングサービスにおいて高速化を実現する可能性を持っています。
JIT導入のメリットは大きく、レスポンスタイムの削渐を期待できます。
これにより、ユーザー体験の向上や、SEO評価の上昇が見込めるでしょう。
エックスサーバーでのJIT利用方法
Jエックスサーバーでは提供中の全てのサーバーで「JIT」は標準で無効になっております。
エックスサーバー「JITについて」
有効化する場合は、「php.ini直接編集」メニューより編集してください。
- サーバーパネルにログイン:
- エックスサーバーのサーバーパネルにログインします。
- PHPバージョンの確認:
- サーバーパネルの「PHPバージョンの切り替え」セクションに移動します。
- JITコンパイルはPHP 8.0以降のバージョンで利用可能です。現在のPHPバージョンが8.0以降でない場合、PHP 8.0またはそれ以上に切り替えます。
- PHPバージョンの切り替え:
- ドメインを選択し、利用可能なPHPバージョンのリストからPHP 8.0以降を選択して適用します。
- PHP設定編集:
- サーバーパネルの「PHP設定の編集」セクションに移動します。
- ここで、php.iniファイルの設定を編集します。
- JITコンパイルの有効化:
- php.iniファイルに以下のコードを追加します。
;JIT
zend_extension = opcache
opcache.enable = 1
opcache.jit = on
opcache.jit_buffer_size = 128M
opcache.enable
は、OPcacheを有効にする設定です。opcache.jit_buffer_size
は、JITコンパイルに割り当てるメモリのサイズです。ここでは100MBを指定しています。opcache.jit
は、JITコンパイルのモードを設定します。tracing
モードが一般的に推奨されます。
- 設定の保存:
- 変更を保存し、設定を反映させます。
- サーバーの再起動:
- 設定変更後、サーバーを再起動する必要があります。再起動することで、新しい設定が有効になります。
高速化に関するよくある誤解を解消
ウェブサイトの高速化に取り組む際には、幾つかの誤解があります。
よくある誤解は、「サーバーを変えるだけで、簡単に高速化できる」というものです。
確かに高性能なサーバーに移行することでパフォーマンスが向上する可能性はありますが、それだけでは不十分です。
ウェブサイトの全体的な最適化が伴わなければ、真の高速化は達成できません。
エックスサーバー高速化の注意点と最適な設定ポイント紹介のまとめ
この記事では、エックスサーバーを使った高速化の基本についてわかりやすく解説をしました。
ウェブサイトを運営するなかで、エックスサーバーの高速化は重要な課題です。
なぜならば、表示スピードはユーザーエクスペリエンスに直結するからです。
また、検索エンジンのランキングにも、大きな影響を与える要素であると言われています。
ただ、WordPressの進歩は止まることがありません。そのWordPressに合わせてサーバーの機能もどんどん進化します。
常に、最新の情報をキャッチしてサーバ設定をアップデートするようにしてくださいね!
エックスサーバーでの高速化ではなくWordPressでの高速化方法はこちらの記事を参考にしてください。
エックスサーバーには元々高速化機能が標準で入っているらしいけど、実際のところ使える機能なの?もし使えるなら設定のときの注意点とかはありますか?